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2010年4月19日 (月)

もう1つの仕事

話が少しなりますが お付き合いください。

むか~し、まだ私が小学生だった頃 = 私は当時 東京の大森という下町に住んでいました。

そして その当時 あまり裕福ではありませんでした。ベーゴマを自分でやすりがけして削ったりしていつもよそから遠征に来るベーゴマフレンドには勝って勝って半ズボンのポケットにはゲットしたベーゴマがじゃりじゃり溜まってズボンがずり落ちるほど”稼ぎ” また ザリガニ捕りは 人一倍うまかったのですが お金には当時から縁がなかったのです。

そんな大森で早朝にあさりを売り歩くアルバイトが私の年頃の子どもの間で人気がありました。

そのアルバイトは 友達の友達、といった人間関係の距離にある人をとおして 大森の海岸近くであさりを卸す店があり、そこからあさりを買い取って自転車で売り歩く、それも早朝です。子供にとっては 現金のやり取りをするわけですからとても刺激的だったのだと思います。売った分が自分の取り分なのですから。

これは良いお金になったと記憶しています。

でもこの”ビジネス”は結論から言うと手をつけませんでした。 その理由はまず商売道具の自転車がないこと、そしてちょっと恥ずかしいことなどがその原因だったと思います。

ちょっと恥ずかしいとは つまり 自転車の荷台にあさりを載せて朝の静まり返った そして人気のない町で”あさ~り、あさり”と売り歩く時に掛け声を出すからなのです。

でも私はこういう 現金商売が好きですね。

このような直接的な商売は商品とお客との距離が近い、また作り手 生産者とお客との距離が近いですよね。

考えてみればグリーンウッドワークは 作り手と材料になる木との距離を縮める木工ということができるわけで、 その点からすると 今度は作り手と 買手との距離を縮めるのですから ”インライン”つまり延長線上にあるという気がしますね。

さていよいよ本題です。

物を作る人は作ることに専念するのが普通であると思います。

では作られたものは どうするのか?

それは作ることとは別の領域なので たいてい他人に頼むか 違った手段を講じて販売するのです。

たとえば 家具職人は注文を受けてそれにこたえて製作するとか ある決まったルートがあって 作ったものはルートを通して売られてお金になっていく、とか あるいは 特定のお店に納めて販売されるとかです。

もう少し新しいジャンルの家具作家は 個展とか展示会とかいったイベント等あるいは 百貨店的展開で 販路を自ら開拓していくのだと思います。

ですから どちらかというと木工の作家はやはり作る事が主であって売ることは やはり本業ではないのだと思います。 売ることはできればあまり本気になってエネルギーを注ぎたくない、出来れば 作ったものが黙っていても売れていってほしいと思うのであろうと思います。 私もそうです。”何も無理にスマイルしてお世辞いわなくたっていいじゃないか”とも思いますね。

でも作り手と買手、または使い手との距離が近いと直接に自分の作ったものの評価を聞けるのです。嬉しい反応や 反対のご意見など でも 直接に受け止めることは大事だと思います。

そんな観点から最近私はもっと販売そのものにエネルギーを注ぐべきではないかと感じるようになりました。

物を売ることを他人任せにせず 直接お客と対面して ”商売”として行わなければいけないのではないかと思うのです。

私はまたべたべたのゲンナマのやり取りの商売が案外面白いものではないかと思い、

作ること、売ってお金に換えて そしてそれで生活出来ること、それがいいな、と思い始めています。

売るということは 木工とはまるで別の純粋な商売として自分の作ったものをあたかも単に商品としてつまり 他人が作ったものとして売るということです。

作るということと 売るという二つのまるっきり異なる性質のものを混ぜること、つまり

有機エマルジョンですね。

皆さんはどう思いますか?

20100402_pin_hole_009

20100402_pin_hole_011

生産量は機械のものに比べてかなり劣りますが それでも毎日毎日少しずつ挽きあがった器がお嫁入りの日を待っています。

売れれば嬉しいけど、なくなるとさびしいですね、やはり。

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コメント

 おひさしぶりです。
ハガキ、ありがとうございました。
ホームページ、1年ぶりに見たら成長していて、びっくりしました。
 まだプロフィールしか読んでないけど、
あさり売りをやったおぐら少年は、先週
板を1枚買いました。きっとこのままでは
いけないと、思っているのでしょう。
どうなることやら。

投稿: おぐらのかあちゃん | 2010年6月 2日 (水) 11時16分

ホームページ見ました。『森の贈り物』作品を見にギャラリーに行きます。好きなものが見つかって、熱中してる男て、なんていい顔してるんだろう、人生のおくりかたを教えてもらおうかな、

投稿: シヨジ | 2010年6月 2日 (水) 20時21分

まず おぐらのかあちゃん
コメントありがとう。あの当時のような事は 今はもう見受けることがないのだけれど ある意味良い時代だったと思います。そういえばおぐらとむかししょんべん親父のところで材木を買いましたね。覚えていますよ。 

ショジ、元気ですか。又会いたいですね。
あの時の木つながりの高校時代は私にとって非常に血となり骨となっているのかもしれません。考えてみれば私にはブルーな3年間ではありましたが きっといま その答えが少し出てきているのかもしれませんね。

私は 週末にはギャラリーにいる予定ですが もし普段の曜日に来る場合には 空振りしないように事前にそのスケジュールをご連絡ください。
宜しくお願いします。

投稿: バジャー | 2010年6月 2日 (水) 21時23分

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