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2008年8月 1日 (金)

時代の変遷 その2

このようにして 大衆化と 大量化の流れがもたらした変化は 動力と 刃物の変化だけではありません。

削る方法そのもの、そしてその よしとするデザインの方向性を変えていったのです。

刃物が優雅なフックからストレートな形状に変わることで 挽かれたものは やはり直線的な要素の多いものに変わりました。全体の形状へのこだわりが 後退したことに取って代わって 表面の仕上がりが完成度を高めていきました。

機械自体が進歩し、回転軸が均一になり高回転が要られるようになったおかげで 器は滑らかさを増して行きました。また器の方向性自体がそのようなスムーズさをよしとする方向に向かっていったのです。

つまり ポールレーズでは 緊張感のある美しい形が生まれましたが 現代の機械旋盤では むしろ表面の滑らかさを追求しているということです。そして この両者の違いとともに 私たち現代人が偏っている ということに無頓着であるということへの違和感を私は感じるのです。

もしかしたら今という時代は 大衆化の次の時代なのかもしれません。

器に近寄って表面の滑らかさを追求することから 一歩退いて 全体の形の完成度を追及する時代。

安く大量にではなく 楽しくゆっくり。

なぜなら私たちの身の回りには そういった工業製品が もうすでに充分にいきわたっているからです。

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