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2008年6月14日 (土)

ナツメのスプーン

先週末 飛騨でのデモンストレーションの際にいただいた ナツメの木。
きょうはこのナツメでスプーンを削りました。
ここ神奈川では あまり出ないですが 飛騨ではポピュラーな樹木のようです。果実のなる木のようです。このような果実のなる木は概して木の細胞が緻密で滑らかなものが多いですね。
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節のないなるべく目の通った部分を使います。年輪の中心を通るようにして2分割します。割ってみると案外に捻じれがつよかったし、繊維が絡んでいました。年輪の中心=ピスは斧ではつり飛ばしてしまいます。それは 年輪の中心からひび割れを起こすからです。

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ここからは第2段階です。いつものチョッピングブロックと手斧で大まかなスプーンの形を出していきます。最初に2つに割った材料の木を手にとってそのカーブや形からスプーンの形をイメージしていきます。そしてその形に大まかに近づけるために斧で落としていくのです。この時指を落とさないように気をつけましょう。少しずつ形を確認しながら削り落としましょう。

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さて次の段階です。いよいよカービングナイフで削り始めます。手にとって目に付く出っ張りを落としていきます。ここは邪魔だな、ここ入らないなどと考えながら削るのです。
そうやってしばらく削っていくと もう手も足も出なくなるときが来ます。
もうこれ以上削れない、削る場所が見当たらない、とかんじたら次にスプーンのボールの内側をツーカカムで削りましょう。ツーカカムは慣れるととても楽しい刃物です。
これもある程度ボールの内側が削り取られてくると あえてそれ以上先に進まずに先ほどのカービングナイフで再度柄の部分とボールの下側を整えることができるでしょう。ここをまだ削れる、ここは余計だ、などと見えてきます。
またボールの内側を削り取ると スプーン全体の感じが実感できるようになり より一層イメージが確定してきます。またしばらくあちこち削ります。このスプーンの柄とボールの下側 そしてボールの内側を交互に削っていくうちにもう8割ぐらいの完成度になります。
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スプーンのボールはなるべく薄く、そしてボールの縁も薄くなるべく同じ幅で削ります。ボールが薄いほどにスプーンはスプーンらしくなります。

最後は仕上げ用のよく切れる刃物で仕上げます。紙やすりはかけません。
光の加減で現れる ナイフの削り後が つやとともに現れてとてもいいかんじですね。また子のつべつべした肌触りがとても心を和ませてくれます。金属にはこういった肌触りがなく、木の食器はやはりこころ和ませてくれるものですね。

生の木からスタートして、削っていくうちに手の熱で 完成するころにはかなり乾いた状態になり また軽くなっているはずです。私は待ちきれず完成後すぐに 乾性油を、いつもはグレープシードオイルを手で塗っています。2,3日もすればもう使えますよ。

ナツメ、削りの感触はいいですね。素直なまじめな素性、この木をくれた人の素性のようで
削りながらデモンストレーションの時を思い出していました。
midorinocraft@nifty.com

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受信: 2008年6月19日 (木) 05時53分

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