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2008年4月30日 (水)

ロビンウッド讃

これまで かのイギリス人 伝統的足踏みロクロ ウッドボール挽き職人であるロビンウッド氏の作品には インターネットを通して非常に興味をもって見て来たのです。
今回 幸運にも 彼の挽いた作品を手元に置いて実感することができるようになりました。
結論を言えば ますます 彼の挽いた器に挽かれ吸い込まれていくような気がします。イン
ターネットで見た以上の器でありました。ロビン氏のHP

うまくリンクできないので興味のある方は手作業でためしてください。 http://www.robin-wood.co.uk/
かつて
イギリス人のバーナードリーチ氏は日本の焼き物の器と出会い、その技をイギリスに持ち帰って焼き物そして焼き物の心をイギリスに広めた時があったのです。

そして いま在来の木の器のニュアンスとは 異なる 人力ロクロの器作りが 今度は ロビンウッド氏によってイギリスからこちら側にもたらされているのです。

木の器の持つ潜在能力は計り知れず 実際日常で 使って見るとその存在のやさしさに感銘をうけるものです。

私たちグリーンウッドワーカーにとっての教祖的存在である マイクアボット氏は 現代の木工とは 異なる次元の木工の 扉であり、 広く私たちを何の隔たりもなくオープンに迎え入れてくれる扉でありますが、 さらに ロビンウッド氏は その扉の奥のもう一つの扉であるのです。
その扉を開けるとそこには はるかなる 中世が見え始めているのです。

ロビンウッド氏の作品

2008_picture_of_the_robins_wooden_b

2008_picture_of_the_robins_wooden_2日本的 リムなしメーザー(メープル材)2点 

2008_picture_of_the_robins_wooden_3ポリンジャー ブナ材

2008_picture_of_the_robins_wooden_4スターボール ブナ材



今後 これ等の 器関係のお話がある程度でてくると思いますが興味ある方は ご覧ください。

以下は 私=バジャーが 自分で挽いたコピーです(デザイン上の大まかなコピーです)。
2008_picture_of_the_copy_of_the_robジャパニーズ ポリンジャーアンド スプーン



   2008_picture_of_the_copy_of_the_r_2

大皿

2008_picture_of_the_copy_of_the_r_3スターボール

ロビン氏の 活躍と 業績に敬意の念をこめてここに ご本人の許可を得てご紹介させていただきました。
今後の ロビンウッド氏の更なる活躍を祈ります。

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2008年4月26日 (土)

ナイフで削る

生の木を ナイフや斧で削るのは 非常に没頭できる作業ですね。
ナイフや斧は 非常に単純な道具である、という反面 使う人の技量がそのまま出るものです。
私も”もっともっとうまくなりたい”という気持ちもあって 最近過熱気味です。
私が使っているナイフは 以前紹介したと思いますが 自作のナイフです。もとはちょっと細めの金工用ヤスリです。グラインダーで成形しなおして 刃渡りを5cmほどにして 手にすっぽり収まるような丸みのある握りをつけたものです。
このナイフで 生木をシュピシュピ削りかすを飛ばすように そして持ち方をあれこれ変えて削るのです。気持ちが良いものです。
写真は スツールの部材を 斧とナイフで削ったものです。
2008_picture_of_the_knife_work_004



生木を割いたあと いつものように手斧で最初の大まかな成形をして そして次に 例のナイフで それぞれの部材の両サイドのホゾを削りました。ポールレーズでホゾを削ると短時間に正確にできるのですが これをナイフで作るとなるとそれなりに手間隙がかかります。精度も多少落ちました(いずれもっと上達するかも)。
2008_picture_of_the_knife_work_002グレンスフォースのカービング アクスと 自作やすり前世ナイフ。
この斧にはこの斧を作った担当の職人のイニシャルが刻印されています。
KSです。またこの斧は非常に デザインが工夫されていて 木を削るときスライドするように円を描くように持ち手をふって削るのですが、最初に刃が木にあたる かかとつまり先端と反対の部分と 先端の、刃先のベベルの厚みが異なるのです。最初 うすい刃が木に入っていって 刃が振りぬくときには厚くなっているのです。
2008_picture_of_the_knife_work_005また刃先が片刃で(これは右利き用)しかも木に食いつきがよく さらに適当に離れが良いのです。また ベベルがハマグリ刃になっています。
またカーブがちょうど手のふりのカーブと同調しているのでこの点でも非常に使いやすいです。
この斧はSwedish Carving Axeといいます。デザインは ウィルサンドクヴィストという スエーデンの有名なクラフトマンがしたものです。
写真左がいつも荒削り用に使っているタフガイです。刃のカーブの違いに注目ですね。

2008_picture_of_the_knife_work_001つい3日前に完成した同じ工法のスツールです(ただしこのホゾはポールレーズで作りました)。
ポールレーズでない、しかもドローナイフでもない 違った仕上感の表情が出ますね。2008_picture_of_the_knife_work_00_2



皆さんもいかがでしょうか?

P.S.

この斧メーカーの製品には個々に20年間の保障がついています。

本体価格15000円前後、 高いか、安いか、です。
お便り、ご連絡 はこちらまで
midorinocraft@nifty.com


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2008年4月24日 (木)

シェービングホース の ボディー

グリーンウッドワークになくてはならない シェービングホース の ボディーの材料として 桐の幹は 非常に良い材料となります。
生木のうちは もちろん重たいですが 乾燥してしまえば 非常に軽く また 柔らかく また非常に趣がある適材でありうるのです。
今回 たまたまこの桐の木の出物がありましてシェービングホース数体分の幹が出ました。

もちろん 針葉樹の杉やヒノキなどで十分事足りうるものですが やはりその趣では桐にかなうものではないといえます。
もしこのブログをご覧の方で こちらまで取りにこられるのでしたら 掛け値なしで一本1万円で分けてくれるそうです。

またもし シェービングホースのボディーに成形したものをご希望の方には その加工と3本脚をつけたものを25000円でお分けすることもできます。

さらに完成品を欲しいのであれば40000円でお分けします。

またもし教室に通って自作したい方は4~5回通って (一回=丸1日5000円)作り上げることも可能です。この場合 材料代として桐の木代1万円が 別途かかりますが。

ドローナイフは 手に入れたが それを押さえるシェービングホースがない。
そんな方はこの機会に桐の木のボディーのシェービングホースはいかがでしょうか?
もちろん ドローナイフ シェービングホースの使い方を御説明します。

出物の桐の木、そうそう出るものではありませんので PRしました。
という私自身が ヒノキのボディーの シェービングホースなのですが。
2007_picture_of_making_a_shaving_ho

2007_picture_of_making_a_shaving_hoこちらはヒノキのボディー



2008_picture_of_the_usiyama_and_kaz
桐の丸太のチョウナかけ作業の様子

2008_picture_of_the_usiyama_and_k_2

2008_picture_of_the_usiyama_and_k_3桐のボディーのシェービングホースです。時間とともに乾燥して軽くなっていきます。

midoriocraft@ nifty.com/

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2008年4月20日 (日)

刃物作り

今日は ウッドボール用人力ロクロの 刃物作りの1日でした。丸棒の鋼材を購入して 鍛冶屋さんしてトンテンカンして刃物をつくるのです。ウッドボールの刃物はフックといわれます。日本では ロクロ鉋ともいうようです。この刃物は 市販されておらず 自作するのが いいです。

そんなわけで 今日は そのフックを作りました。
まずは 2mの鋼材を サンダーで40cmほどの長さにカットし、七輪を火床にして鍛冶屋をして 刃物をつくりました。
2008_picture_of_the_partisipants_bl



2008_picture_of_the_partisipants__2こうやってたたき上げるのです。がんがんです。



2008_picture_of_the_partisipants__3赤くなった鋼の丸棒を 相当強くがんがんたたきまくって刃を作っていくのです。


2008_picture_of_the_partisipants__4鍛冶屋仕事では いろいろなカーブを 案外作ることができるものです。



たたいて ヤスリ掛けして 焼入れして もどしてそうやって2人の生徒がそれぞれ3本ずつ刃物を作り上げました。
そして 最後に実際に試運転。
削れるのか?そんな疑問が起こってくる雰囲気の中 シュー シューっと細い糸くずが出るではないですか。

できたんだね。ただの丸い鋼の棒を たたいてヤスリでこすってそうして 形にして 最後には ちゃんと削れる刃物になったのです。

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2008年4月18日 (金)

たかつき=脚付き 盛り皿

たかつきは はるか遠い古代の器です。現在 その面影は わずかに ひな祭りの 飾りの お菓子をもる器に見ることができます。
今回 この器の習作を挽きました。
脚が あまりに 短く”要 修正” の感じですね。今後 デザイン プロポーションなど 練りながら 素晴らしい たかつきを 挽いてみたいですね。

でも われながら 自分で挽いた 習作たかつきに 果物を 盛ってみると案外 やはり見栄えが良いんです。これは ヒットするかも!

2008_picture_of_the_first_takatuki_



2008_picture_of_the_first_takatuk_2



2008_picture_of_the_first_takatuk_3


でもでも、たかつき、 そのほかに 違う言い方が ないのでしょうか?
簡単でやさしい言い方。

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2008年4月13日 (日)

グリーンウッドワークの心

ポールレーズ作業を見て ”電動のロクロでやればもっと早く簡単にできる” と言う人もいます。
まさにそうですね。 機械化はそのような点から発展してきたことですから。
つまり早く 安く 大量に作る、という点から昔の機械化されていなかったころの木工のあり方とは異なる発展をしてきたのです。
この点では大いに効果がありましたが、 いつの間にか 現在では このやり方が 木工の唯一のやり方のようになってしまいました。 
イスを作る、テーブルを作る、では 帯鋸 鉋盤 丸ノコ ルーター 角のみ盤 旋盤を揃えなくては。という方向に向かいます。
帯鋸のかわりにターニングソー(ダンシングベッティー) 鉋盤の代わりに 槍鉋、チョウナ、そして人力ロクロで作業する人は 少ないでしょう。

グリーンウッドワークの意味は 作業することの喜びでありリラックスであります。
作業することそのものに喜びを感じるのであり ”こんなに面白いことを 機械に任せるのはもったいない”という部分です。
そしてグリーンウッドワークによって出来上がった作品のできばえが非常に柔らかい点もいいものです。
私たちの身の回りには 安く良いものが多く出回っています。それはそれで良いことであり必要であろうと思います。
しかしいまさらにして グリーンウッドワークが 大いに意味を持ちうるのであれば やはり私たちの方向性にかなりの偏りがあるからでしょう。2008_picture_of_the_local_event_at_

2008_picture_of_the_local_event_a_2イベントでは 必ず 見物人がじっと見ているものです。もちろんものめずらしさがあります。しかし同時に 心のそこになにか上述したような気持ちがよぎっているのではないかともかんじているのです。


グリーンウッドワークが ただただ奇妙な木工であれば やがて”あの人は今”になってしまうでしょう。
ここは大いに大事な点ですね。私たちは ものめずらしさをセールスしているのではないのです。

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2008年4月 9日 (水)

スウィディッシュ アクス

ウッドボールの材料を ロクロに乗せる前に 材料の木を 大まかに 削りあげる器の形に下ごしらえするのです。
この時 鋸なども使いますが 大体は 斧で 成形します。これまで Stanleyの 薄刃斧を使ってきましたが どうも使い勝手がマッチせず 軽く 刃が食い込まずにはねる感じがしてちょっと違和感を覚えていました。

今回 made in Swedenの carving axeを買い求めました。
全長 36cm 刃渡り11cm 全重量 1kg (stanleyは700gほど)
刃先の 両側の研ぎが右利き用になっています。つまり 加工する材に当たる側は まっ平で 反対側が ハマグリ(丸刃)に加工してあります。これは ちょっと普通は気がつかない点です。
また刃先の丸みのカーブが 手のふりにぴったりしていていかにも実用的な切れ味をかんじます。

2008_picture_of_the_swedish_axes_00ご覧のとおり皮製のカバーつきです。心にくい配慮です。



2008_picture_of_the_swedish_axes__2これは外側のハマグリ=丸刃



2008_picture_of_the_swedish_axes__3こちらは内側のまっ平



2008_picture_of_the_swedish_axes__4断面形状はこのようになっています。
刃の向かって左側がハマグリ、右側がマッ平で右利きです。(ここら辺は オーダーすると左利きもできそうです)



2008_picture_of_the_swedish_axes_01刻印
Gransfors Bruks Sweden と刻印されています。



見るからに 頼もしく しかも ヴァイキングの雰囲気をかんじさせてくれます。
製造過程で生じた黒皮がそのまま残っていて、その独特のスタイルが非常に魅力的です。
2008_picture_of_the_axes_handle_015このスタンレーに比べると その野性味が 心を掻き立てますね。

斧代、関税 送料、などふくめて25000円弱です。
今後欲しい方があればと1丁とってあります。
これからはこの斧をアックスワークに使っていきたいと思っています。
もちろんスエーデン鋼でしょう。

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2008年4月 3日 (木)

変化と制約

日本の縄文時代の 器と 弥生時代の器にはかなりその形に隔たりが感じられる。
その機軸は やはり回転軸を持っていたかどうかだとおもう。つまり縄文式土器では制作物を回転させながら作ったのではなく、細長くした土をくるくる円にして積み上げていったもので、弥生式では その均整の取れた形から回転軸をもったものによって作られたと見受けられるのです。それが蹴ロクロのようなものか あるいは何かもっと簡単な装置かはわかりませんが。
そしてその弥生時代の出土品に 木製の 器がありこれがロクロで加工したように見受けられるのです。
そうなると 日本における ロクロの原点は 弥生時代にあることになります。もしかしたら 稲作文化とともに 大陸からもたらされた 技術であったかもしれません。

問題は もしそうであると仮定したときの ロクロのかたちです。以前TV番組で放送されたように、そして ごく最近まで行われていたという日本のロクロのやり方である 片側のみの固定=つまり 木片の片側のみをロクロに固定して挽く方法であったのでしょうか?

いまでは お雛飾りや 仏壇の中で 見る高杯という器がありますが木製の高杯が弥生時代の出土品としてでています。
その形から思うに これを 片側だけ固定するロクロでは挽くのが困難であろうと思ったりもしますが、もしかしたら うまいやり方があったのかもしれません。

ウッドボールを人力で挽いてみるともっと楽に挽く方法はないものかと考える気持ちになるものでしょう。
そしてやはり 自然エネルギー=水車などを経てやがて機械化されていったのだと思います。

わたしは 機械によるロクロの専門家ではないので はっきりいうことはできませんが、機械化とともに ロクロを挽く 刃物が 変わったのだと思います。
機械のロクロでもしキャッチが起きたら どうなるでしょうか。機械は急には止まれません。またかなり力が強いですから 刃物が 部屋の中を飛んでいったりもするでしょう。
あるいはそういった恐れを感じながらぴりぴりと挽いているものかもしれません。
人力のロクロの刃物は現行のロクロの刃物に比べ かなり華奢とも言えるし引っ掛けやすいともいえます。
こんな刃物を機械化されたロクロで使ったらどんな惨事がもたらされるか恐ろしいものでもあります。

しかしながら ポールレーズなど人力のロクロの刃物は 美しい複雑な 曲線を生み出すことが できます。
ポールレーズで器を挽きながら感じるのは ポールレーズで挽いたカーブと機械式のロクロで挽いた器のカーブの違いです。


ここら辺が 現代の機械化された私たちの時代のものと 昔のあるいは 大昔のものの対比がある気がします。
2008_picture_of_the_trecking_cup_anロクロ作業の 平たい器です。



2008_picture_of_the_trecking_cup__2挽き終わって



2008_picture_of_the_trecking_cup__3カップ=試作品



弥生時代 縄文時代の 木の器に関して 情報をお持ちでしたらメールください。
midorinocraft@nifty.com  

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