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2008年3月 7日 (金)

くたびれながら思うこと

機械の旋盤で挽いたらすごく楽に短時間に完成できるであろうものを わざわざ人力の
ロクロ=ポールレーズで挽く。 
時間も労力も相当かかる。 
つまりへとへとにくたびれて それでも完成にいたらない。
あるいは また 山にストックしてある材を山から出すとき、やはり人力で運び出す。
何も好き好んでそうしているわけではなく この場合 車が入ってこれないからです。
車道がない 細い急坂の道です。そこを担いだりして 何往復もして あれこれと材を車のところまで降ろすのです。
そんなときに考えること、こんなに重たいものを 何で自分で担ぎ下ろすのか。

高級車に乗って目的地に一直線に行く事と、バイクで 風を切って 走ることと、自転車でこいでえっさえっさと進むことと もう一つ、歩くこと。
グリーンウッドワークは自分で自分にスイッチを入れて 自分を動かさないと成立しない行為です。その点 現代人は スイッチを入れて 自分以外のものを 動かして物事を運営することにどっぷりつかっているのかもしれません。

ですから先を急ぐのであれば もちろんクルマやバイクで良いわけです。
それは 結果を重視することです。
結果を重視するのであれば そこに一直線に 短時間に 軽快に行けば良いのです。

歩くということは しかし 結果以上にそのプロセスを重視する点から考えると ある意味 非常に ヒューマンな行為であろうとおもいます。
歩くことは 移動手段としては もっとも高級な方法だと 誰かが言っていた気がします。

などと 重たい木を山から人力で担ぎ下ろしながら 考えていました。

そうなると グリーンウッドワークは まさに そのプロセスに価値を見出しうる行為ということです。
人力ではなくて 動力を使った工具による 木工は ある意味 結果を優先した選択なのかもしれません。
私たちグリーンウッドワークをするものにとって人力=歩くということは つまり 一番 面白いプロセスを、つまり生の木に触れる喜びを感じることができる、ということを重視しているということでしょうか。

そういえば デモンストレーションでポールレーズを披露すると、見学している人の中には 
” 人力か! ふん! こんなもの 機械でやれば あっという間にできてしまうのに!”
という顔をして見ている おじさんの視線を感じることがあるものです。
そういう人には ”プロセスが一番おもしろいんです!”という顔をしてお答えしますね。

そういう方は どうぞ ユニクロにいってください(ユニクロも個人的には それなりに重要な価値があると思いますが)。
安く大量に それなりの品質の衣服があります。
だけどそれ以上のものを望むのであれば それは 大量生産ではない ジャンルです。
ここですね。
もちろん バジャーこと 私も ユニクロと縁が切れません。その意味においてけして ユニクロを 批判しているのではないので 誤解しないでください。


2008_picture_of_the_hook_tools_008
このように ウッドボール専用の刃物を自分で作るのです。火床は七輪です。 
燃料は 炭で十分です(今回は 岩手の切炭です)。刃物作りもなんとお手ごろなサイズであることでしょう。


2008_picture_of_the_first_wooden_bo
ウッドボール挽きは非常に高度な刃物使いと スタミナが必要です。しかしそれ以上に ロクロで挽くこと自体に引き込まれてしまうことでしょう。

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