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2007年8月28日 (火)

尻すぼみ アートな仕事

今年の3月まで我が家にも15歳になろうとする犬がいましたが不幸にも旅立ってしまいました。
犬は 脅かすよりも あるいは 怒るよりも ほめてあげたほうがいうことを聞くようです。
何かうまくやったら ”よしよし、よくやったね!”となでなでして ほめて 一緒に喜んでやるととたんによくやるんです。
ここですね。
できたことをほめて喜ぶ、あるいは 何か、ほめるところを探して 一緒に喜ぶ。こういう態度が私たち人間にも必要かもしれません。

クラフト、アート、クッキングなどなど、こういったジャンルでもこのことは同じだと思います。
冷たくしょっからい水の中で間引いて弟子を育てていった時代は 今の状況では逆効果だと思います。
そんなつらいことがイメージに浮かんだら 私もやってみたいという気持ちは起こりそうにもないと思います。反対に 楽しいんだということを理解してもらうようなやり方のほうが必要だと思います。
いいものは 気分がゆったりとリラックスしているときに生まれるのです。そう思います。大事なことはぴりぴりとした雰囲気ではなくて リラックスした雰囲気だろうと思うのです。

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2007年8月26日 (日)

ものの見方、考え方

よく、椅子の、あるいは 家具の写真を見ると(海外の)、椅子の足が床とこすれて削れて減っている椅子を見ます。
なにかいろいろな考えが混じった気持ちで 私はそんな写真を見ているのです。
”ここまで使うのか”とか もっと丁寧に使えばいいのに”とか です。
でもこういった椅子は 長い年月を(それは 10年や20年ではなくて 50年や100年だったりします)使われてきた いわばアンティックです。この時間の単位がかなり私たちとは違うのかなと思います。
そして スタート=使い始め、は それほど価値がなくても(価値がないとは つまり 安物ということではなくて) 使っていくうちに重量感が増してくるというか しっくりしてくるというか時間の重さが積もってくるというか、そういう使い方があるんです。
ここには できたばかりのときは 赤ちゃんで、何もないけど 成長=使うごとによくなっていく、という感じが表現としてあたっているんでしょうか。
作って納品したそのときが最高で きれいで 傷ひとつなく 手触りもよく 非の打ち所のない、ではなくて使ううちによくなっていく、そんな使い方。
私たち日本人はかなりデリケートで繊細ですから どうしても仕上がりの繊細さや 傷に目を奪われてしまうのですが、もうひとつの見方としては とにかく 材料としての質がいいこと、丈夫であること、長持ちすること、使いやすいこと、こういった前提条件を満たせば あとは使っていくうちにいい色になってくるものだというものの見方。こういったものがほしいですね。とかく目先のデリカシーにとらわれがちで、さらに 壊れてしまえば 捨てて、買い換える、というやり方は 物を 長い目でみる目を疎外しかねないと思います。
2007_picture_of_our_table_005
何度かご紹介した我が家のテーブルです。数年前に太い楢の丸太が入り、チェーンソーで厚板を作り、テーブルにしました。

2007_picture_of_our_table_007光線の具合で いかにこのテーブルの表面がでこぼこかお分かりいただけるかと思います。 食事の際にはかなり苦労しています。
いずれ時間があるときに少しずつ平らにしようと考えていますが、使うたびにつやが出てきまして そのつやを削ってしまうのが惜しくなっています。
もちろん塗料など塗ったりしていません。老いるフィニッシュです。
あと何年か、10何年かするときっとかなり貫禄になることでしょう。

使うたびに風格が出てくるということのためには 塗料など塗ることは必要ないのではないかと考えてしまうのですが、  いかがでしょうか?

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2007年8月20日 (月)

ウィンザータイプチェアーのシート

知り合いの友人に依頼されて その方の壊れた椅子を修理しました。その椅子ウィンザータイプの椅子なのですが、どうして壊れたのか、詳しいことは聞いていませんがシートが割れてしまったのです。
ウィンザータイプの椅子のシート(座面)の板材には およそ5cmほどの厚みが必要かと思われますが、この写真のそれは2cmほどしかありません。数枚の板材をはぎ合わせて一枚のシートとしていますが、そのはぎ合わせの接着部分ではない部分が割れています。
ウィンザータイプの椅子のシートは伝統的にお尻のくぼみを削り取ってあり、また 前後左右の木口の部分は 厚みを感じさせないようにかなり削いでいるためにスマートに見えますが、やはり負荷のかかる足の接合部分などはかなり厚いのです。今回は 厚さ3cmの合板を(予算の都合で新規の広葉樹の厚板を使うことができないので)下からあてがって補強しました。普段私たちのグリーンウッドワークでは必要としない塗料を塗ったりしましたので大変でした。
またこの作業を通して感じたのは やはりシート材の薄さでした。いろいろな都合がありよしあしをいうことは意味のないように感じますが。
また素朴な疑問として、なぜ塗料を塗るのか、塗料を塗る必要があるのだろうか?と感じるものでした。

破損はどこに起こるかというと やはり 弱い部分に生じますが、弱いというのは付け加えると相対的に弱いということであって、それはほかの部分に比べて弱いということなのです。
この椅子の場合、脚を直接に受けている角材は厚さが27mmほどあり、この角材をシート材に接着剤とビスでしっかり取り付けてありとても頑丈です。しかし板材が薄いために力がその薄い部分にかかって、割れが生じたのです。
2007_picture_of_the_sprited_windsor補修後の椅子    



2007_picture_of_the_sprited_winds_2
中央右寄りが割れてしまった部分で、まさに脚を差し込んである27mm角材の接合部の境目です。


2007_picture_of_the_sprited_winds_3さまざまな都合から簡単に(ということではなかったのですが)下から合板の厚板をあてがいました。



2007_picture_of_the_sprited_winds_4私のところで作っているウィンザータイプのスツールです。厚みはまちまちですが5cmはあります。もちろんわずかではありますが縁をはつって見た目のスマートさを出すようにしました。



2007_picture_of_the_sprited_winds_5裏側の縁をはつった部分です。
ちなみに 脚がかなり細いと感じられる方もいると思いますが非常に頑丈です。先端、縁を薄く、細く処理するは デザイン上のひとつの心がけのようであります。

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