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2007年6月 7日 (木)

椅子のホゾ組 浸水実験

前回3月に載せた 椅子のホゾ組サンプルを今回 水につけてどう変化するか試しました。いったいどうなるのでしょう?(洗面器の水に1時間親し浸しました)
ホゾ穴はあれ以来乾燥して小判型になり またホゾのほうも同様に小判型になりました。
(木は 年輪の目の方向に 一割ほど縮むのですが その直角つまり縦方向はわずかしか縮まないのです)

では乾いて小判型になったホゾ穴は水分を吸うとどうなるでしょうか?
縦(長い方)は水につける前は16mmだったものが16mmで変わらずです。
横方向(縮んで短くなったほう)は15mmだったものが15.2mmになりました。

ではほぞはどうでしょう?
縦方向 17.3mmが 17.5mm
横方向 15.9mmが 16~17.5mm(17.5mmは木口での寸法ですが これは水分が木口から入ってくるために最初に膨らむからでしょう)

まとめます。
ホゾ穴は 乾くと横方向にほんのわずかに広がり 縦方向は変動なしです。
ホゾは 縦横ともに膨らみました。

コレはどういうことかというと
たとえば 乾燥した冬にはホゾ穴は締まり ホゾも締まりますが 夏になると湿度を吸ってホゾ穴はわずかに横方向に広がり、ホゾは縦方向は 生木のときの寸法にまで戻ろうとするということです。

グリーンウッドワークでの この接着剤を使わない”ウルトラタイトジョイント”はホゾを
生木のときに 収縮を見越して太目のサイズにロクロで挽き、その後完全に乾燥収縮させて横方向をホゾ穴の直径と同じかそれ以下にあわせ、縦方向の緊張関係で保持するものです。もちろん ホゾ穴のあけられる相手の木は 完全に乾いたものではなく半生くらいが理想的です。
横方向は 湿度の変動に応じてホゾもホゾ穴も寸法の変動の動きが同調しており縦方向はホゾのほうがかなり湿度をうけて膨らんでいくのです。

椅子は 人が直接にその体重をかけ かなりそういう意味でジョイントは負荷をうけるものです。
このようなグリーンウッドワークでのジョイントは もちろんのことその木の目や 組み立ての際の目あわせなどが必要になるものです。通常椅子の組み立てではこの目あわせが
行われていないためと、接着剤の強度を頼りにして椅子が作られるのですが 湿度気温の変動などの要素のせいで 膨張収縮のバイオリズムを同調させて組み立てない場合いつかゆるんでしまう可能性があるわけです。
グリーンウッドワークの椅子が非常に丈夫であると言うことの一因です。
2007_picture_of_the_test_of_joint_001水につけたあとの写真です。
椅子のジョイントに見立てて組み立てた 1組のホゾ組と 同じ木の上方にあけたホゾ穴 そして ホゾです。同じ時間に同じ寸法で作ったものです。

2007_picture_of_the_test_of_joint_002ホゾ穴は 水につける前のものと比べるとかなり丸く見えます。穴が膨らんだ感じです。


2007_picture_of_the_test_of_joint_004このホゾ組は 縦方向に1mm以上の寸法の差を持たせた状態で無理やりにホゾ穴に押し込みその緊張関係で強度を保持しています。


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