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2007年6月18日 (月)

グリーンウッドワーク スプーン作りなどに使う道具

改めて 私が使っているナイフなど御紹介します。
2007_picture_of_the_swedish_knife_003何度か 写真をご覧になっていると思いますが あらためて御紹介です。
上は スイス製の刃渡り10cmあまりのミニドローナイフです。刃先の角度は15度くらいです。
ハンドルはブナ。まだ新品です。刃も研いでいませんが よく切れます。
次 同様の製品で ハンドルを 挿げ替えてデリケートな仕事用に使っています。下2本 簡易旋盤セットの付属のノミの刃を サンダーで削って小回りの効くドローナイフにしましたが あまり切れが良くありません。研ぎ直しが必要かも。
2007_picture_of_the_swedish_knife_0144本の 北欧デザインのナイフ。
上2本は金属加工用の ヤスリを加工したものです。
下2本は使い捨ての電動のこの刃を加工して作りました。その下の鋸刃のようなものを材料にしています。刃の片隅にSK37とありました。この4本は結構切れます。下2本は片刃で右用と左用です。

2007_picture_of_the_swedish_knife_016_1          
          元はヤスリのナイフの拡大

2007_picture_of_the_swedish_knife_019_1もと使い捨て電動鋸歯のナイフの拡大
上と下で刃の向きが逆です。


この北欧デザインのナイフは兎に角使勝手がよく、ハンドルが手にすっぽり納まっては先が短いので強い力を掛けられ なおかつ刃先が暴走しにくく したがって怪我の心配が少ないです。
2007_picture_of_the_swedish_knife_022小刀
上 もう20年ほども使っています。当時1万円ほどしました。
中 Sandvick と書かれた 使い捨て電動鋸歯で作られたナイフ。(確かスエーデン製刃物?)知り合いからいただきました。とてもよく切れます。
下 もう10年以上前に世田谷のボロ市で買った 元ノミの刃のナイフで 刃が反対側についています。これもよく切れ 大好きなものです。
2007_picture_of_the_swedish_knife_030こんな感じになります。手の握力を使ってほんのわずかなストロークで切削します。


2007_picture_of_the_swedish_knife_033こんな危なっかしく見える使い方も案外出来ます。



2007_picture_of_the_swedish_knife_034こんなことも出来ます。ここら辺は 日本の小刀だとちょっと出来ませんけど。


本来こういったナイフは 私が変なやり方で刃を流用して作るべき物ではないかも知れませんが、でも 自分で一応作ったものですし、案外使えているあたりが私は好きです。

もちろんキチンと加治屋さんに作ってもらうとか買ったもののほうが一層いいものだとは思っていますが。
(でも時間を見ては もう少し自作しようと考えています)

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グリーンウッドワークの持つ 無言のメッセージか?

 イベントなどでデモンストレーションでは、やはりポールレーズや シェービングホースの作業は独特の動きがあるせいもあって人目を惹くものであり 見る人にとっては 魅力があるもののようです。
いかにも簡単にやっているから すぐにでも覚えてうまく削れるようになるのだと見ている人は感じるのでしょうね。

こういった種類の手作業は なにか 人の心を強く惹きつけるものがあるようで ”体験できます”と言うと、ただただ飽きることなくもくもくと削る人もいます。
 削る作業自体は 言葉のやり取りではありませんから おたがい(削る人と 生木)の間には 言語によるコミュニケーションはないのですが、明らかに 作業をする人は木と交流している風です。 

我家の息子が 昨日はじめてスプーン ホースで 箸を削りました。 私は 何も説明せず好きなように削らせていましたが、息子は もくもくと削っていました。
気がつくと箸の太さは竹串ほどに細くなっていました。夢中になって削っているうちに細くなってしまったのですね。
グリーンウッドワークの 作業の魅力は きっとこんなところにあるんでしょう。飽きることがない 生の木との 交流があるんだと思います。
そしてそんな時間が 人には必要なんでしょう。木の無言の癒しの力なんでしょうか。

イベント会場では多くの人が 始めは 半ば馬鹿にして掛かるのですが 自分の思い通りにうまく削れずに悔しくなったりして、段々惹きこまれていくのです。そして顔つきまで 変わって”ありがとうございました”と言ってイベント会場をあとにしていくのです。なんなんでしょうね。
生木を削ることに慣れている?私達でも いつでも作業は 新鮮で、時間を忘れてしまうものなのです。
グリーンウッドワークは 技術でありますが 同時に生の木との平和条約による未知との遭遇なのですね。
2007_picture_of_the_spoon_horses_020

スプーンホースをもう一台作りました。この馬に坐ってスプーンや 箸を 無理なく快適に作り出すことが出来ます。

2007_picture_of_the_spoon_horses_009もちろんお箸も 鉋など使わず ドローナイフで完成します。

 2007_picture_of_the_spoon_horses_001

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2007年6月13日 (水)

グリーンウッドワーク この時期でもちょこっと暖房

私の住まいは 20年近く前にバブルの時に買った30坪ほどの 建売住宅です。どこにもある普通の建売住宅です。ただその場所が 神奈川の山地で 都会に比べて 気温が低いのです。木工作業の副産物である 木屑はよい暖房の火となってくれます。本日のように天気の良い日でも朝晩はちょっと肌寒ですので こんなときには火を焚きます。
真冬は もっと容量の大きなマキストーブに切り替えますが それ以外の時期にはこのボンベストーブが大活躍です。
欠点の一つは 小さいために大きな薪が入らないこと、そして やかんが乗せられないことでしょう。
でもでも 利点は 多少湿った薪でも良く燃えてくれる点、 ドアーをあけて薪が燃える様子をみてくつろげる点ですね。
グリーンウッドワークで出る木屑のひとつがドローナイフの木屑ですが これは非常に良く燃える 火付きのよい薪になります。
こんなことももしかしたらグリーンウッドワークの副産物ですね。
2007_picture_of_the_fire_in_the_spring_0_1
ちょっとした木の塊であれば 充分薪になります。


2007_picture_of_the_fire_in_the_spring_0_2
ボンベストーブ 真冬以外の 我家の暖房の担い手です。とにかく小さいけど薪を燃やすのが上手です。しけ薪でも 結構がんがん燃えてくれます。


2007_picture_of_the_fire_in_the_spring_0_3今お気に入りの椅子です。 シートをまだ張らずに様子を見ていますが どんどん魅力が増してきています。どんどん気に入ってきています。



2007_picture_of_the_fire_in_the_spring_0_4このように背板を生成りのかたちでつけています。

面白そうな木を見つけたらそれをうまく材料として利用することも出来るのです。個性的な椅子になります。どうですか?

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2007年6月 8日 (金)

私のこと

今回は私自身のことをお話します。
私の育ちは都内 大田区大森ですが、生まれは母方の実家のある大分県でした。
学業はずば抜けてよくもなくかといってひどく悪くもないといったところです。家は 裕福ではなく かといってひどく生活苦を背負ってもいませんでした。木工を最初に意識したのは 高校でしたが、都立工芸高校 室内工芸科に入学して かんなの刃を研いだり木工を勉強していました。ただ当時の高校生活の無力感から高校2年生になってかなり学業に嫌気がさしていました。
3年後どうにか卒業はしましたが まだコレといって目標があったわけではありませんでした。数年間の浮遊の後 巣鴨の大正大学 仏教学部 梵文学科に入学しました。いくつもの困難をのりこえて4年で卒業しましたが この4年間は素晴らしい人生のオアシスでした。空いた時間を代々木公園に行き持参した毛布を芝生の上に広げて寝そべって青空を見ていたのです。
その後ここでは詳細は割愛しますが普通のサラリーマン生活を経て31歳で結婚し同時に 自営業に転向し、機械関係の修理を現在に至るまで続けています。この間自分が本当は誰なのかなかなかわかりませんでした。
自分はどんな仕事が好きなのか、どんなことをやりたいのか自分がどんな人間なのかさっぱりわかりませんでした。
まごまごする間に周りの人たちはどんどん出世して偉くなっていき、また華々しい名誉を手にしていくのに 私ときたら 何のとりえもないのでした。
時折開かれるクラス会などで見る見る出世していくクラスメートや 出世ではないけど 自分の本当に打ち込める世界を見出した友達をみるにつけて自分の正体不明が情けなくなる思いでした。
”私は誰なんだ?”と自問したものです。
そんな私がなにかのきっかけで 暇があると木をいじっている自分に気づいたのです。つまり 時間があると何か作っていて それらの多くが木のものでした。
ただ私のような立場の人間に付きまとう影として 木工をする場所がない、器材を買い揃えるお金がないという宿命を負っていました。さらに私は 当時から高速回転する機械が嫌いで手道具を使って木工をやっていたのです。

グリーンウッドワークとの出会い
あるとき そうは言いながら 電動式の簡易な旋盤を購入し、あれこれ挽いていましたが
色々情報を調べる中で この”グリーンウッドワーク”なるものに出会ったのでした。
また ここ津久井に自宅を構え、タイワン製マキストーブを使っており、その薪の材であるナラなどで木工作品をそれまでに作っていたこともあってうまい具合に条件が整っていったといえるのです。
先生であるマイクアボット氏の書籍を取り寄せてなれない英語を訳しながら随分勉強しました。最初に作ったポールレーズなどものすごいものでした。ロクロで回転する木片を挟み込むポイントは ベアリングで回転させていたり、木片にまきつけるヒモは1cmほどの太さであったり、 当時は作業小屋などなく 真冬の夜中の屋外の小さな庭にすえたポールレーズでの作業は気温0度というものであったりもしました。 でも飽きることがなかったでした。
そして ロクロ挽きの感触を掴んで 木片がすべすべにきれいに挽けるようになったとき、私はその木片をどこに行くにも持ち歩き車にさえ乗せて 手で触ったりほお擦りしたりして喜んでいたものでした。

先生のもとへ
ある冬 気持が高まって ついに先生がいる イギリス イングランドに一人行くことに決めました。
細かいことは割愛して後日に譲りますが マイク氏本人に会い グリーンウッドワークと マイクアボット氏をじかに確認してグリーンウッドワークを実感してきました。

現在
グリーンウッドワークは 日本ではもちろんですが 本場 イギリス アメリカでも 知っている人はかなり多いですが、 知らない人は やはり全然知っていません。もちろん日本では グリーンウッドワークをやっている人は わずか数名程度で しかもみな私の友人です。
グリーンウッドワークは木工ではありますが それ以前に半ば遊び、レジャー でもあります。その雰囲気も 私達が想像する木工世界の厳しさとは別の世界の木工だと思っています。

みなさんも ぜひグリーンウッドワーカーになって新しい木工の世界に親しんでください。
Post_and_rang_stool_004
まだ工房”グリーンコテージ”がなかった時


2004_035_1マイク氏と自宅前での2ショット



2006_sample_picture_for_the_homepage_009秋の材料置き場で

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2007年6月 7日 (木)

椅子のホゾ組 浸水実験

前回3月に載せた 椅子のホゾ組サンプルを今回 水につけてどう変化するか試しました。いったいどうなるのでしょう?(洗面器の水に1時間親し浸しました)
ホゾ穴はあれ以来乾燥して小判型になり またホゾのほうも同様に小判型になりました。
(木は 年輪の目の方向に 一割ほど縮むのですが その直角つまり縦方向はわずかしか縮まないのです)

では乾いて小判型になったホゾ穴は水分を吸うとどうなるでしょうか?
縦(長い方)は水につける前は16mmだったものが16mmで変わらずです。
横方向(縮んで短くなったほう)は15mmだったものが15.2mmになりました。

ではほぞはどうでしょう?
縦方向 17.3mmが 17.5mm
横方向 15.9mmが 16~17.5mm(17.5mmは木口での寸法ですが これは水分が木口から入ってくるために最初に膨らむからでしょう)

まとめます。
ホゾ穴は 乾くと横方向にほんのわずかに広がり 縦方向は変動なしです。
ホゾは 縦横ともに膨らみました。

コレはどういうことかというと
たとえば 乾燥した冬にはホゾ穴は締まり ホゾも締まりますが 夏になると湿度を吸ってホゾ穴はわずかに横方向に広がり、ホゾは縦方向は 生木のときの寸法にまで戻ろうとするということです。

グリーンウッドワークでの この接着剤を使わない”ウルトラタイトジョイント”はホゾを
生木のときに 収縮を見越して太目のサイズにロクロで挽き、その後完全に乾燥収縮させて横方向をホゾ穴の直径と同じかそれ以下にあわせ、縦方向の緊張関係で保持するものです。もちろん ホゾ穴のあけられる相手の木は 完全に乾いたものではなく半生くらいが理想的です。
横方向は 湿度の変動に応じてホゾもホゾ穴も寸法の変動の動きが同調しており縦方向はホゾのほうがかなり湿度をうけて膨らんでいくのです。

椅子は 人が直接にその体重をかけ かなりそういう意味でジョイントは負荷をうけるものです。
このようなグリーンウッドワークでのジョイントは もちろんのことその木の目や 組み立ての際の目あわせなどが必要になるものです。通常椅子の組み立てではこの目あわせが
行われていないためと、接着剤の強度を頼りにして椅子が作られるのですが 湿度気温の変動などの要素のせいで 膨張収縮のバイオリズムを同調させて組み立てない場合いつかゆるんでしまう可能性があるわけです。
グリーンウッドワークの椅子が非常に丈夫であると言うことの一因です。
2007_picture_of_the_test_of_joint_001水につけたあとの写真です。
椅子のジョイントに見立てて組み立てた 1組のホゾ組と 同じ木の上方にあけたホゾ穴 そして ホゾです。同じ時間に同じ寸法で作ったものです。

2007_picture_of_the_test_of_joint_002ホゾ穴は 水につける前のものと比べるとかなり丸く見えます。穴が膨らんだ感じです。


2007_picture_of_the_test_of_joint_004このホゾ組は 縦方向に1mm以上の寸法の差を持たせた状態で無理やりにホゾ穴に押し込みその緊張関係で強度を保持しています。


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2007年6月 5日 (火)

グリーンウッドワーク、 グリーンウッドワーカー

グリーンウッドワークという言葉は日本ではまだなじみがありません。
ましてグリーンウッドワーカーとなると何のことやらわかりません。
グリーンウッドワーカーとは グリーンウッドワークを実践する人ということでしょう。
椅子を中心に木工をする、なおかつ 生の木を材料とする、さらに 手道具を使う、さらに言わせてもらえば お金に縁がない人のことでしょうか?
でもグリーンウッドワーカーは 木のことをよく知っています。 それは 伐採する前の立ち木の状態から材料となる木を見ているかも知れないし、自分でどの部分を材料として使うかを決めうる立場なのですから。
グリーンウッドワーカーであれば 里山の保全に関してもきちんとした意見を持っているであろうし 伐採するべき木を 選び出すこともできるでしょう。

グリーンウッドワーカーの背後には 生の立木があり、立木の背後には 木立があり、木立の背後には 山があるのです。豊かな 広葉樹の里山の森があるのです。
”ウサギおいしかの山、小鮒釣りし かの川”とはまさに広葉樹の森なのです。
皆さんもグリーンウッドワーカーになって里山復活の一助になりましょう。
津久井のグリーンウッドワーカーでした

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2007年6月 4日 (月)

エコライフフェア2007

グリーンウッドワークは人力で作業する点から考えるとエコロジカルな木工だと思います。
同時にそれは心のほぐしという点から心にもエコロジカルだと思います。私達がクラフト関係のイベントでなく環境関係のイベントに参加するのはそれなりに意義があり場違いではないと考えています。グリーンウッドワークは 木工の一分野ではありますが それは木工に対する姿勢のことであり、木工に取り組むスタイルであり 大げさに言うと背後には 思想的な流れがあるのです。
グリーンウッドワークのポールレーズは 足をバタバタさせて木を削るのですが、その行為は ビートなのです。
グリーンウッドワークの新しいビートはちょっとわかるのに時間が掛かる場合もありますが慣れてくるとその新しいビートは少しづつ心の中に入っていきます。
出展中に見学された方は グリーンウッドワークを見て それぞれ様々な反応をするものですが、大部分の方がうなづいて受け入れて帰られます。グリーンウッドワークという新しいビートが 日本感性のシャープな人に受け入れられるといいなと思っています。
2007_picture_of_the_eco_life_2007_038今回は若いスタッフのおかげで平均年齢がおおいに若返りそれに伴って若いお客さんが多く訪れるようになりました。ありがたいことです。



2007_picture_of_the_eco_life_2007_010今回はポールレーズ、シェービングホースとも2セットだしました。



2007_picture_of_the_eco_life_2007_0302日間続けて訪れた方もいます。このポールレーズにはまってしまったのでしょう。


御来場いただいた皆さん有難うございます。
またスタッフの皆さんにも有難うございます。
秋からの様々なイベントどうぞ御参加ください。

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