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2007年3月 4日 (日)

グリーンウッドワーク イスのホゾ組

今回は イスのホゾ組についてです。
通常 イスのホゾ組は ホゾ穴と ホゾ= tenon & morticeによって行われます。そして ホゾ穴は ドリルであけ、ホゾは ロクロで(ポールレーズ)挽いて作ります。昔のことはさておき、現在のドリルの刃でホゾ穴をあければ所定のサイズの穴をほとんど寸法どおりあけられます。 また ホゾも ロクロで挽くとこれも 10分の1ミリ単位の仕事ができます。
さらに このホゾつくりの作業は なれてくるとかなり簡単に早く作れます。

この丸いホゾ組みで イスの脚と横棒などをジョイントするのです。

イスの脚になるほうにホゾ穴をあけます。 生木のうちにです。
イスの横棒になるほうにはホゾをロクロで挽きます。こちらも生木です。

今回のホゾ穴の寸法は 16mmであけました。そして ホゾは 直径17.6~7mmでつくりました。もちろん材木は脚も横棒も生木です。ホゾはロクロで直径17.6mm~7mmに挽いて そのあとで乾燥させます。昔は乾燥に1年とかかけていたようですが、今は 時間短縮が必要な時には乾燥を促進するために乾燥器で数日で乾かします。(乾燥機についてはいずれまたの機会にしますが 電球を熱源にして簡単に自作できます)
脚のほうは 足の形に加工してから1週間ぐらいおいて 少し水分が抜けてからホゾ穴あけをするほうが安全です(安全という意味は、まるまる生のうちにホゾ穴をあけてよく乾いた横棒を差し込むと 差し込まれた横棒が 脚の中で 脚の水分を吸い込んで膨らんで 悪くすると脚がわれてしまうからです)。

それで脚にホゾ穴をあけて差し込むと 脚のほうはまだ乾燥中ですから少しづつ収縮していきます。一方ホゾはもうこれ以上収縮しない状態ですからこのホゾ組ですと抜けなくなるわけです。

ポイントがいくつかあります。
まず ホゾの寸法の収縮ですが、(ここで 木の収縮に関して知識が必要です)直径17.6~7mmのホゾが乾燥すると 年輪の線の方向に約1割収縮します、そしてその直角方向には3%前後縮みます。ロクロで直径17.6~7mmに削られた生木は乾燥すると ですから 年輪方向が16mmその直角方向が17mmほどになるわけです。
脚にあけたホゾ穴は乾燥すると 縦方向はほとんど変化しませんが 横方向に やはり1割ほど収縮するのです。
もう一つ大事なことは 目をあわせることです。その意味はつまり 収縮してオーバルになったホゾの長い方向と(年輪の線と直角方向) ホゾ穴の縦方向を揃えて押し込んでいくことです。

木は 気候 湿度に影響されて 収縮をしますが、問題なことはその膨らんだり縮んだりする方向を合わせることでゆるみを逃れるわけです。 簡単に言うと ホゾの年輪方向が縮む時 ホゾ穴の横方向が縮み、膨らむ時にホゾ穴も膨らむように目を合わせるということです。
いくらよく乾かして ホゾを作って組み上げても 膨張収縮を年々繰り返すうちに、目を合わせていないためにばらばらにサイズが変動するとゆるんでしまうわけです。
2007_picture_of_the_ditail_on_the_joint_脚(サンプル)に穴をあける= 前、横に鏡を置き、直角定規を当ててその直角を鏡で確認しながらクリックボールで空けます。


2007_picture_of_the_ditail_on_the_joint__1左が脚 右が横棒として考えてください。横棒は直径17.7mmほどにロクロで挽きました。もうしっかり乾燥してオーバルになり、現在は写真の寸法になっています。
木口にあるマジックの印は差込の際の目を合わせるための目安です。

2007_picture_of_the_ditail_on_the_joint__2このようなクランプを使ってスムーズに差し込んでいきます。差し込むとき先ほどの横棒の上部の印を脚の縦方向とあわせて差し込むのです。差し込み寸法は1インチです。

2007_picture_of_the_ditail_on_the_joint__3わかりにくくて申し訳ないですが、差し込まれた横棒の写真で見るこちら側と向こう側の写真では見えないほうにはほんのわずかに隙ができていますが 脚が収縮するに連れてしまってきます。


2007_picture_of_the_ditail_on_the_joint__4これは脚を上から写した写真です。矢印の方向に(年輪の線方向)徐々に収縮していきます。


こうして出来上がったジョイントは人がぶら下がっても抜けません。脚が乾燥すればするほどジョイントが強固になるわけです。

簡単に説明しますと、ホゾ穴が乾燥して縮む前に 乾燥して縮んでしまった横棒を差し込むわけです。このとき 脚のホゾ穴の上下は1ミリほど無理やりに押し込む形になるわけです。ホゾ穴の左右はぴったりか多少細いホゾでもいいです。

midorinocraft@nifty.com

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