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2013年3月11日 (月)

刃物と技術

私達グリーンウッドワークで 器を挽くものは 普通その刃物を自作する、というのが自然な成り行きですね。

本職の鍛冶屋さんではないけど やむにやまれず 自作せざるを得ないのです。

器を挽く刃物は フックと呼ばれ刃先が いわば傘の柄のようにあるいはクエスチョンマークのようにくるっと鉤型になっている刃物です。

もしこのような刃物をだれか本職の鍛冶屋さんに頼んだらそのコストは計りしれず、またかといって自分が思い描いている形にうまくなるかどうか難しいのです。

たぶん ”ここをこんな感じにしてくれないか”とか ”こういうのじゃなくいて ここをもっと曲げてほしかった”とかあれこれ注文が出ることになり、”そんなのできるか!””じぶんでやればいいじゃないか!”などとけんかになっちゃいますね。

かといって市販のフックなんてないし、もしあっても あまり魅力を感じないでしょう。

というわけで 私達は 自分のフックは自分で作るわけです。

そして面白い事に 初期に作ったフックと最近のフックではその形状とか 感じが かなり変わってきているのです。

たぶんそれは 器を挽く技術が進歩(あるいは 変わってきた)下からではないかと思います。

最初のころに作ったフックは もう最近ではほとんど使わなくなりました。その代わりに 新たに作ったフックが大手を振るってフックの置き場に並んでいます。

おそらく あれこれ合わせるともう100近前後のフックを作ってきたと思います。

20120116_taichan_polelathe_053 フック作りの様子(教室での講習の中の一こまです)

そうです

技術の変化、あるいは向上とともに フックが変わる、つまり フックに対する具体的な要求が出てきてその形状やスタイルを限定して要求するようになるのです。

ここに 技術とそれを支え、またリードする道具の関係があるのです。私は この両者の関係を非常に良い関係だと思っています。もし道具が最初から変わらないのだとしたら技術はあるところで停滞してしまうのではないかと思うし、また技術が進歩しないとしたら 道具に対する要求もなく 道具は進歩し何でしょう。

私は そういう意味もあって フックを作るのが楽しいです。

初めのころはちょっと面倒くさいと思われた鋼と熱処理の勉強もしたり 火床とか フイゴや送風設備などずいぶん考えてきました。いまの状態がベストではなく 今後もまだまだ 変化の可能性を残しての今なのですが。

さて昨年 あの第1回グリーンウッドワーカーミーツの際に ここクラフトハウスにきてくれた 八王子のSさんは物静かで熱心な器挽きの愛好家ですが 私と同様道具を自作されます。

その彼がミーツの際にその自作のフックを披露してくれました。

なんと これが 石などをはつるチス=チゼル=いわば石をはつるノミがそのもとの材料だというのです。

驚きですね。

また最近同じように自作された スキューチゼル(刃先が斜めになった旋盤用のノミ)で これはもとはヤスリです。

20121013_greenwoodworker_meets_021 チス製フック

1212311 右が そのヤスリ性スキューチゼル

私も負けずに(というか時間が出来たので)

20130311newchiesels_and_hooks_005 右がスキュー(のつもり)いちおう古ヤスリ製

左は 軽自動車の板ばね製平ノミ

両方とも まだグラインダーが未熟で 丸刃になってます。

試し挽きはこんなです、満足

20130311newchiesels_and_hooks_001 おまけに最近の そのフックをすこしご紹介

20130311newchiesels_and_hooks_002 外べベルで 右左の向きになってます。

自分で言うのもおかしいかもしれませんが なかなかその形も いくなってきた

 

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クラフトハウス日記」カテゴリの記事

コメント

たびたび失礼、おじゃま致します・・・

刃先についてあれこれ悩んでいる所でした
凄い良い形してますネ。
削るのが楽しくなるような
ワクワクする形状です。


ハイテク利用の金持路線では、
ホローマスターのように、
刃先が硬いタングステンの、
「チップ」交換による「刃」工具が、
オフコーポでも主流になって来ましたが、
金属加工分野その物で、
「味・面白み」から遠ざかっているようにも
思えます・・・。


「作成結果重視」見ている所の角度の違いで、
面白みの観点の違いなのでしょうか?
製作過程の創意工夫が重要、
新たな、考える力と言いますか・・・?
これはこれで、頭悩まさせられます。


こちらでは、グラインダー加工による
ガス管を削った、ボールガウジを検討中です。
焼き入れが草焼きバーナーで
代用可能かどうか?


まず、旋盤加工の際、素材はたんまりの、
大丸太の荒削りと遭遇してしまいます。
平ノミでも可能ですが、
やりやすいのは、ボールガウジぽいですね。
1本も現在所持していません・・・。


炭焼きでも、師匠から紹介してもらった
Oさんは今、どうしているか?と、
先日、話があった所です。

私個人的には、是非、
鍛冶屋のOさんも炭焼きに
是非、来てもらいたいと願う所ですが、
「松炭」を作成するには、
現在の土釜では、強度不足と、資材不足に
より、高温になる、
松・投入出来ない現状から、
接点が無く、寂しいところです。
お元気かどうなのか???


炭焼き作業は、丸太を裁く量が半端ではなく
油圧11tプレス用いてでも、
薪割りが滞る事があるくらい木材裁きに、
手こづるくらいで、それだけで毎度1日、
精一杯の時間を食ってしまう為、
なかなか、「木工作成・製作」まで
やる時間が取れません。


山場管理上の問題で「火・保安」の問題から
後日工作とも出きません所です。


活動費を稼ぐ為もあり、
炭焼以外の作業が出来ません。
結果は、チェーンソー2台分、
チェーンノミ、大型ドリル、
コンプレッサーなど、収めましたが、
老朽化に、また、いろいろです・・・。

1;1の作業で、「稼ぐ」つらさの経験と、
自給自足生活の予測的、気苦労など、
リアルに体験しています。


ヤスリの刃は、
強度的に大丈夫なのでしょうか?
鋳物のような気がしてますが、
以前、落とした時にあっさりと折れた経験が
あり、高速で回転させる際、
(手動だと関係無い???)
折れた刃が、足に突き刺さる
可能性とか・・・?


師匠のページで器が販売されていますが、
是非、フックツール(道具)販売もご検討を
頂けるとありがたいですし、
序々に需要が増えるとも思います。

特にカーブがかかった刃は、
ほしくても売ってなく、また、
鍛冶仕事となると、大掛かりで
モバイル路線では、きつすぎで、
他のユーザーも、恐らくは、
騒音の問題で、作成は、
なかなか出来ないのではないでしょうか?


スチールパン作成も、道具は揃いましたが、
今後の課題として保留となってしまいました。
騒音問題と言うのは、どの人にとっても
悩みの種です。


ナタ300mm刃渡りを、
ドローナイフの代わりにと考えていますが、
刃渡りだけで考えると、
あれこれ悩んだのですが、
フロー購入が賢い選択か?とも・・・。


担いで山奥に入る道具の重量装備として、
果してどの工具が適当なのか?
課題です。(なるべく軽く、多工作可能路線)


チェーンソー製材機があれば、
フローを、使用するか疑問ですが、
「手作業」と「機械作業」の切り分けを
考えて、何が出来るかの追求が、
「新たな発想の観点」から
大切かも知れません。


だんだんパワフルに改良して来ましたが、
花粉対策で、掃除用品に多額の費用を
かけているなど、イレギュラーが発生し、
なかなか、製作活動費に影響がでてますが、
師匠の所は、「花粉」は大丈夫でしょうか?

こちらは、花粉の嵐で、
例年に比較にならない程ひどいありさまです。


いずれにしましても、
「刃」でいろいろ出会った出来事は、
Oさんとの話でも、
安く提供、多量に製作、工作時間制限など、
考えると、エアーハンマーが必要との結論に。


金持ちの道楽路線では無く、
この課題をこなすには、
水車小屋の製材所の如く、
自然動力利用の、鍛冶屋なんて発想に
最終的には行き着くのでしょうか???


話少しずれますが、
家具が作成出来れば、(刃物とホゾの関係)
画期的なテントが考案
出来るかもしれません・・・


アウトドア路線で駈けずり回っていますが、
こちらの現況、山場でも出来ない所で、
他の所でも出来ないと思うので
師匠の活動に参考の足しになり、
しいては、栄える要素になれば幸いです。

投稿: やっちゃん | 2013年3月12日 (火) 09時30分

長い文、相変わらずでスミマセン!

少しは足しになるような話を
と思っておりますところです・・・。
(文章でゴメンナサイ!!)


最近私、口の中が酸化が凄いなぁと
ピロリ菌の恐れが・・・
ノロウイルスだの、どこで感染するか
分かったものではありません。

確か、検査は保険適用がどうのでも
4万近くとか・・・


ピロリ菌には、マヌカハニーがよろしいようで
LG25などのヨーグルトよりも、
こちらの処方に走ろうかと調べてました。
ヨーグルト乳酸菌は余り効いていないようで。

乳酸菌だけなら、
米のとぎ汁に、牛乳を少し入れ、
2Lのペットボトルで3日置きで
簡単に作成出来ます。
少しなめると、確かに乳酸菌のスパッい味。
じゃがいも畑に撒くと、傷が消えるとか。


で・・・・
そういえば、師匠のグラウンド上にある
鳥居の階段の所に、
確か杉林だったと思いますが、
草刈をしていたら、スズメ蜂が。


あの時は装備も知識も無く、
”怖い・やばい・どこかに巣がある”
逃げろでしたが、


今考えると、逆手に取り、
養蜂&スズメ蜂トラップで、
スズメ蜂のリカー漬け(35度以上)にし、
大変高価な”滋養強壮酒”に出来ると、
チャンスではないかと。


スズメ蜂だけ捕らえても良いです。
(もちろん無人・トラップで。)
酒・酢・砂糖・蜂蜜、液体で寄せて、
分離網、逆さ漏斗でトラップ捕獲。


養蜂は金はかかりませんし、
要るのは、広い土地、きれいな空気です。


しかも、師匠の本業の器に塗る
蜜蝋もとれますし、
採取した蜂蜜をそのまま湧水で薄め、
放置すると、天然の酒(ミード酒)が
作成できます。


ただし、調べた上、蜂よけなどの装備は
最低限必要だと思いますが、
やり方HPもたくさんあり、
今や”特別な人達”と
言う訳ではないようです。

ヤフオクでも、
養蜂グッツが販売されています
師匠なら、自作も十分可能ですネ。


何よりも、古殿は田舎ですので、
近場に経験者がいるはずです。
意外とレクチャーしてくれるかもです。


あの鳥居の斜面は、よくよく思い出すと、
絶好の場所、「蔓の根・葛根湯」の場所
でもあり、まさに「神からの授かり場所」で、
うらやましいと、思うばかりです。

まだまだ未知な事が眠ってそうな
想像が湧いてきますが。


もの置きの裏なんかも水は涌いていませんが、
湿り気がありましたし、なので、
しいたけの原木やらも置けますし
ダイユー8でも扱っていたりするかもです。
D2・デイツーでは、取り扱っていました。


私だったら、小麦(麦芽目当て)を、
適当にグラウンドに撒き、
そのワラも使用し、など、
時間は勝手に経ってしまうので、
やりたいと思う所です。


やれる事だらけでウラヤマシイです。
やはり、土地、広い土地、きれいな所、
山奥は魅力です。


では・・・。

投稿: やっちゃん | 2013年3月12日 (火) 21時22分

こんばんは。
ヤスリ製スキューチゼルまでお披露目して頂いているとは恐縮です。
器用のフックは自分の発想を試して上手くいくと嬉しいですよね。上手くいかなくても次の発想を試したくなり、それが楽しみになってきます。私は発想(妄想かも)ばかりが先行して、知識習得の方がついていきませんが・・・。
それでは、また。

投稿: sugi | 2013年3月13日 (水) 19時26分

やっちゃん
相変わらず やりたいことたくさんですね。 ご提案のさまざまなアイデアはそのままやっちゃんにやって頂くべき事かと思います。私達には 自分たちのやるべき色々な事がたくさんあってとてもそのほかの事に手を付けるゆとりがないのです。
私達にとのことですが実はご自分のやりたい事であろうと思いますし、それが今のやっちゃんの課題であろうとも思います。

ガス管でガウジは ちょっと刃物の素材としての資質には向かないと思います。
草焼きのバーナーの火力には問題はないと思いますが。
またヤスリは 相当炭素量が多いため もろいので 割れやすいのだと思います。
写真で見て お分かりだと思いますが、やすりのスキューの色が茶色がかった色をしています。
これは焼き戻しの加熱処理をして220度ほどに加熱し、その時に 鋼の表面に酸化被膜が出来たためなのです。そしてこの焼き戻しによってヤスリは 硬さとねばり強さを持ち合わせることが出来るのです。

投稿: バジャー | 2013年3月14日 (木) 09時06分

スギさん
やっとスギさんのチゼルフックを紹介することが出来ました。遅くなりましたが。
スギさんの新しいアイデアは とてもプラスになります。いつか例のマンドリルも試してみようと思っています。これもいいアイデアだと思います。

投稿: バジャー | 2013年3月14日 (木) 09時10分

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